本学では、平成20年4月に観光産業科学部を設置し、沖縄及びアジア・太平洋地域の観光及び独自の産業特性に焦点を当て、地域の持続的発展を狙い、国際的に通用する実践型人材の育成及び学術的研究成果の社会への還元に努めてきました。
現在、沖縄におけるサービス産業では、リーディング産業である観光関連産業や成長が期待される国際物流ハブ関連産業等におけるグローバル化に対応できる「サービス経営人材」の育成が喫緊の課題です。また、急成長するホテル及び旅館などの運営管理や経営マネジメントを担う人材不足や通訳案内士等の人材不足もクリアーすべき課題となっています。
そのような中、平成27年度に経済産業省の補助事業「産学連携サービス経営人材育成事業」に、本学から申請した「沖縄21世紀ビジョンを担うグローカルサービス経営人材の育成」事業が採択されました。
本事業では、サービス産業強化策として産学官連携による実践的な教育を実施し、国際化に対応する観光及び物流産業を担うサービス経営人材を育成するため、宿泊、飲食、物流、交通(運輸)、通訳、グローカル経営の6分野(8プログラム)に加え、MICE関連プログラムの開発及び実証を行い、3年後には新たな副専攻コースとして、「サービス産業学(仮称)」の設置を目指しております。
産業界や行政の皆様からの声を反映した人材育成プログラムにより、沖縄を中心に世界で活躍できる人材が輩出され、地域社会の活性化と沖縄の益々の発展と振興につながるものと期待しているところです。皆様のご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
国立大学法人琉球大学長
大 城 肇