教育分野においては、これまでの学外向けの講座・講習等の実績や専門教育科目、本学の特色ある共通教育科目も広く活用し、次のような取組を行います。
◯「能力強化プログラム」の開発・実施
- 自治体等の人材に強く求められる能力(政策形成能力、地域コーディネート能力、地域・国際理解力、外国語運用能力)を効果的に修得
◯「学びの高度化プログラム」の開発・実施
- 地域志向型カリキュラムへの改善
- 「地域・国際性」、「コミュニケーション・スキル」、「問題解決力」を修得
これらの取組みにより、学生・教職員の地域への理解と地域活性化に関する意識の強化を図るとともに、地域の再生・活性化を担う人材を目指した新たな教育カリキュラムの構築による学びの高度化につなげていきます。
「ちゅら島の未来を創る知の津梁(かけ橋)」事業における地域のための様々な取組
■アドバイザリースタッフ派遣事業
教育学部
本学部において附属教育実践総合センターの地域連携事業部門を中心に継続的に実施しているアドバイザリースタッフ事業(沖縄県教育委員会、県立総合教育センター、各市町村教育委員会及び小中学校で実施される教育活動に関する研修・研究を進めるに際し、講演や指導助言・ワークショップ開催等についてアドバイスを行うスタッフを派遣する事業)について、大学全体のCOC構想のもと、事業内容を離島へき地に拡大し、そこでの継続的な学校現場支援を充実させます。
また、離島へき地ならではの、子どもをめぐっての諸々の課題について、教育相談・出張相談・放課後支援ボランティア等を通して、得られた知見を大学の授業に反映させて、学校教育教員養成機能を高めていきます。なお、離島へき地における充実した支援および教員養成機能との往還関係を、事業期間後も継続可能なものとするために、27・28年度にパイロットプログラムを実施し(26年は準備期間)、28年度末の評価・検証を経て、29年にそれを再構築します。
■離島支援プロジェクト-「知のふるさと納税」-
・生涯学習教育研究センター・大学教育センター
本プロジェクトは離島出身の学生講師陣が離島地域を訪問し、小中高校での交流授業や生徒・父母に向けた進路相談会、子どもたちと寝食をともにする「琉大塾」などを開催することで離島固有の課題(大学や大学生の不在による知の偏在状況や進学意識の希薄化など)の克服をするとともに、企画・立案、事業運営や成果の検証を主体的に担うことで学生自身の学びを高度化します。
■外国語・異文化理解のための継続学習プログラム
外国語センター・法文学部
英語を中心とした海外文化研修を核とし、その前後に複数学期の正課内外の学びの機会を提供し、組織的に組み合わせることで、英語による異文化コミュニケーション能力を育成し、グローバルな人材育成を可能にする学習モデル(6個学期外国語教育プログラム)を開発、試行します。事業前半は琉球大学内でのモデルづくりと試行を行ないながら、この学びのモデルを他の外国語、および地域へと広げていきます。またこのプログラムを補完・強化する形で、英語系教員による「英語による授業」を実施し、そのノウハウを公開する(「英語による講義サブプロジェクト」)ことで、共通英語教育及び英語を介した専門教育科目の質の向上を図ります。プロジェクト後半では、英語による授業も含めた6個学期外国語教育プログラムの地域への公開を行ないます。
■サテライト・イブニング・カレッジ事業
観光産業科学部 平成27年4月より那覇市にサテライトキャンパスを設置し、産業界と県自治体のニーズに対応した実践的・応用的教育サービスを本学学生(他大学も含む)と社会人学生及び沖縄県民に提供します。
■地域資源を活用した持続可能な観光振興策支援事業
観光産業科学部 市町村の観光振興を支援するため、市町村と連携し地域観光資源開発、観光政策検証や地域経済分析等の研究を通して、新たな政策提言を行います。
■島嶼医療における看護職の臨床看護研究育成
医学部 本事業では、離島における看護職に対して、看護研究に関する出前講座及びWeb会議による学び直しの機会を提供し、看護研究能力育成支援を行うとともにリサーチナース(看護研究リーダー)育成を行います。
■県内ものづくりに携わる人材の学び直しおよび技術の向上
工学部 県内のものづくり産業に携わる人材に対し学び直しの機会を提供し、さらに現場で直面する様々な問題を掘り起し、ものづくり力の強化やあらたな技術の創出を目指します。
■ちゅら島の過去と未来を見つめるまなざし―地域の歴史・変容の過程を見つめる力を育成するプログラム―
附属図書館 離島地域の文化・歴史に目を向けるだけでなく、人の移動やその結果起こる地域の変容を見つめ・理解し様々な分野に生かすことができる人材育成のための基盤整備事業です。
■看護教員の学び直し講座
生涯学習教育研究センター 看護教員の体系的・継続的な研修機会が制度設計されていない現状に鑑み、本講座では看護教員相互の教育機能を重視し、実践的かつ体系的・継続的な自主的学習機会の場の提供をなすとともに成人学習のモデル構築します。
■地域における男女共同意識の啓発と女性リーダーおよび理系女子学生育成プロジェクト
男女共同参画室(うない研究者支援センター)・総務部 琉球大学が平成25年までに積極的に取り組んできた男女共同参画活動地域へ波及させることを目的とする事業です。本学の女性研究者を人的資源として活用することにより、地域の男女共同意識の啓発を促し、地域を牽引する女性リーダーの育成に貢献できる地域活動を展開すると共に、文部科学省の第4期科学技術基本計画で強調されている「女性研究者の活動の促進」、特に女性研究者の少ない理系分野における女性研究者の比率向上の必要性に鑑み、沖縄県内において主に理系分野への進学を目指す女子中高生の人材育成を目的とする活動を行います。また、これからの活動を、県内の他の研究教育機関の女性研究者や女性教員と連携して実施することによって、男女共同参画に係る県内の人的資源(特に女性研究者)のコンソーシアム形成を図ります。
- 2018.04.26 H30前学期授業対象 地域志向教育推進経費 支援対象科目募集!