【講義】8/1 第15回飲食ビジネス概論
2016.08.02
第15回 飲食ビジネス概論 担当:上地恵龍
今回は最終講義で、期末レポートについての説明がありました。
期末レポートは、今から見るDVD2本について、
①番組内容
②どこに注目したか
③自分の考え、結論
を600字~800字で、指定用紙に記入する。
提出期限:8月8日(月)講義開始時間(10:30までに提出)
1つ目は、ミシュラン三ツ星を2007年からとり続けている、「すきやばし次郎」の寿司職人 小野二郎さんを取り上げたもので、小野さんは現在90歳で、現役の寿司職人であり、ミシュラン史上最高齢の三ツ星シェフということです。
生い立ち、経歴、こだわり、技術について、心がけていること、道具について語り、不器用だからこそ人の3倍やった。不器用だからこそ何度も考えた。という小野さんの、
「常にまだおいしくなる方法があるのではないか、と探していて、それが楽しい」
「仕事とは、自分が合わせるもの。仕事が自分に合うのではない。自分が合わせる。没頭すれば好きになる」という言葉は、深く、重く響くものでした。
2つ目は、パリで、日本人として初めて、ミシュラン二つ星を獲得したフレンチレストラン「パサージュ53」のオーナーシェフ佐藤伸一さんを取り上げたものでした。
開店半年で一つ星をとり、2年目で二つ星をとった佐藤さんですが、次の年にも星がとれるかという重圧がかかり、苦悩しているというものでした。日本人がフレンチの本場でフレンチレストランを経営するだけでも難しいのに、星をとってしまったがための苦悩ぶりは、経験しないと分からないものだろうと感じました。
まとめ
海外ミシュランの評価を受けた二人の料理人は、それぞれの分野の料理の独自性を裏付ける食材、調理技術、そして突出した創造性に加え、卓越さと日々の努力という料理人独特の真面目な気質を紹介した内容でした。日本の料理界は年功序列の世界であり、若い料理人の活躍する場は少なく、32歳で本場フランス料理のミシュラン評価を受け、文化、言葉の壁を乗り越える佐藤さんの姿勢は日本の若者に、リアルにヒントを伝えました。
ビデオ課題を通して、お客様に何を提供していくか、料理人(経営者)のコンセプトを確立することは飲食経営の重要な課題であるということが分かりました。コンセプトを明確化することによって、顧客はこの飲食店が自分に対して何をしてくれるのかを鮮明にイメージすることができるのであり、一過性の経済、景気のトレンドに左右されない強い飲食ビジネスの経営につながることを学びました。
文責:観光産業科学部 宜志富知恵子