【講義】4/17 第2回飲食ビジネス概論
2017.04.17
第2回 飲食ビジネス概論 担当:上地恵龍
第2回のテーマは、「無形文化遺産の日本料理について」です。
2011年の家計調査によると、調査開始後初めて、一般家庭でのパンの消費額がお米の消費額を上回り、食事の洋風化が進んでいるということでした。
その背景について、学校給食法の制定、戦後動物性タンパク質摂取を奨励したこと、食生活の高度化、社会環境の変化などをあげ、それぞれについて解説がありました。
とはいえ、外国人観光客におすすめしたい日本の食べ物の1位は「寿司」で、外食産業が落ち込んでいる中、回転寿司業界の市場規模は、10年で2倍になるほど拡大しているそうです。回転寿司の発展に伴い、かつて子供を連れていけなかった寿司屋が、子供がいるから回転寿司、子供でも食べられる回転寿司に変化をとげ、企業努力により安く提供できることもまた人気の大きな要因になっているということでした。
2013年12月にユネスコ無形文化遺産への登録がきまった和食ですが、その特徴として、以下4点があり、それぞれの特徴について解説がありました。
①多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
②栄養バランスに優れた健康的な食生活
③自然の美しさや季節の移ろいの表現
④正月などの年中行事との密接なかかわり
「和食」とは、食文化が自然を尊重する日本人の心を表現したものであり、伝統的な社会慣習として世代を越えて受け継がれているものと評価されたことが、登録へつながったのだそうです。
文責:観光産業科学部 宜志富知恵子