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【講義】11/18 第7回交通サービス概論

2016.11.22

第7回 交通サービス概論  担当:平野典男
外部講師:Peach Aviation株式会社 総合企画部長 遠藤哲氏

今回は日本初のLCC、Peach Aviation株式会社より、総合企画部長 遠藤哲氏をお招きし、「関西発の航空イノベーション Peachの挑戦」についてお話いただきました。

まず、LCC全般について、1970年代後半に出現したLCCの歴史、日本では2012年とLCCが出遅れたことについて説明がありました。そもそもFSCと同じ運営をしていたのでは、低費用におさえられないため、安全に飛ばすということは同じでも、運営の仕方から異なっているということでした。

低費用で、品質の高さを維持するための工夫として、
・混んでいる空港は使用しない→定時出発率が高くなる
・乗継便でも一度手荷物を返却する→お客様にひと手間かかるが、手荷物事故発生率は
桁違いに低い
・飛行機が新しい→平均期待年齢を若くすることで就航率をあげる
ということをしているそうです。

データから見ると、国際線搭乗旅客数実績、国内線搭乗旅客数実績、国際/国内線合計搭乗旅客数実績のいずれも、LCCが上位にきており、いまや、LCCは「航空旅客輸送を支える重要なプレイヤー」になっているということでした。

LCCの出現により、FSCのお客様が減っているかというとそうではなく、今まで飛行機を利用しなかった客層が、LCCを利用するようになり、LCCは、新規顧客開拓を通じて、航空市場全体の規模を拡大することに貢献しているのだそうです。

次にPeach Aviationについて、2008年にANAにアジア戦略室というLCC起業のための部署ができてから、2012年に就航、そして今年11月に中国本土進出まで、実にスピーディーに拠点と路線を拡大しており、Peach AviationはANAホールディングスが約39%しか出資していないことから、Peach Aviationに決定権があり、同社独自の経営がなされているため、スピーディーに展開できるのだそうです。

続いて、現在の路線数、関西空港における運航便数の比較、航空運賃の比較、コストマネジメント、業績・実績等について説明がありました。

Peach Aviationの客層は、男女比が男性48:女性52となっており、FSCと比べると女性の比率が高く、また、20代から30代を中心の年齢層、国際線においては70%が外国人のお客様だそうです。

利用目的としては、FSCのビジネス利用の高さと比較すると、ビジネスはそれほどでもなく、「思いつき旅行」(この安さだったら旅行しよう!)や、帰省、イベント参加、さらに介護、通院などにも利用されているということでした。台湾から、沖縄の美容院やネイルサロンにいくために定期的に利用されたり、大阪から、Peach Aviation就航により、沖縄に毎月訪問するようになったとか、LCCならでは、Peach Aviationならではの利用をされているようです。

低費用にするためのPeach Aviationの工夫として、機体に角度をつけて駐機することで
出発時のプッシュバック(飛行機は後進できないので普通は押してもらう)を不要にしたり、関西空港ターミナル内の内装をシンプルにしたり、ファッション業界、鉄道業界などとのコラボレーションを利用した低予算での宣伝活動(話題性があるためマスコミが紹介してくれる)などがあるということでした。

最後に、今後の展開と、新しいライフスタイルの提案など、Peach Aviationの挑戦についてお話がありました。

LCCは格安航空会社と言われますが、Low Cost Carrierを訳すと「低費用航空会社」であり、Peach Aviationには、低費用にするための多くの工夫と、それでも品質の高さを維持
するための工夫が多くあり、「安い上に良い」を提供する航空会社だということが、分かりました。

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文責:観光産業科学部 宜志富知恵子

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