【講義】5/23 第7回飲食ビジネス概論
2016.05.23
第7回 飲食ビジネス概論 担当:上地恵龍
第7回講義は、「食習慣と食文化」を扱いました。
食習慣の違いとして、何で食べるかということを取り上げました。
箸を使う「箸食」、手を使う「手食」、ナイフ・フォーク・スプーンを使う「ナイフ食」があり、人口比は、箸30% 手40% ナイフ30%で、手食は地域としては多くないが、人口が多い地域の為割合としては多くなっているそうです。
また、「箸食」「手食」「ナイフ食」は宗教的戒律だけでなく、食材の違いもあり、それぞれ扱う食材に合った道具となっているとのことでした。例えば、中国、日本などでは油で揚げる料理が多く、金属は不適当で箸食が適しており、欧米ではオーブン料理が主で、肉の塊をつき刺す、切り裂くなどナイフ食が適しているなどです。
次にベジタリアンとアレルギーについて触れ、宗教的理由以外にも、アニマルライツ、地球環境保全などの理由から菜食を選択する人も増えているそうです。
ベジタリアンの中でも、ヴィーガンは、食用だけでなく衣料用の動物も身に付けたりしないそうで、県内でも新たなビジネスとして、ヴィーガンカフェ、ヴィーガンパン屋などが数多くできているとのことでした。ベジタリアンについては、個人差があるので、どこまでのベジタリアンかを確認する必要があるということでした。
また、アレルギーの対応として、久米島で行っているアレルギー対応旅行の紹介がありました。
世界水準の観光地リゾートを目指す沖縄県では、外国人の対応として宗教上の理由で食べられないものがあることに、こまやかな対応と気配りが必要という話があり、近隣アジア諸国に多いイスラム教の対応について解説がありました。
ビザの免除、留学生の誘致、海外進出企業が現地採用の職員を日本で研修するなど、近年イスラム教の人の来日が増加し、その対応が急務であることや、ハラール認証について説明がありました。
イスラム教人口は世界第2位の宗教人口があり、アジア諸国にも多く、30兆円の市場規模があり、ムスリム対応は必須になっているとのことでした。食料品だけでなく、医薬品、物流サービスなどもハラール認証を受けないとムスリムマーケットに参入できず、ファストフード、コーヒーショップ、ラーメン屋、カラオケ店などハラール認証を受ける企業も増えているそうです。
最後に、沖縄観光コンベンションビューロー作成の「OKINAWAムスリム旅行者おもてなしハンドブック」から、県内で対応可能な施設やレストランの紹介がありました。
文責:地域連携推進課 宜志富知恵子