【講義】5/24 第6回サービス産業基礎概論
2016.05.25
第6回サービス産業基礎概論 担当:宮里大八
外部講師:沖縄県商工労働部中小企業支援課 主任 目取眞佳樹氏
第6回は、沖縄県商工労働部中小企業支援課より目取眞主任をお招きして、講義を行っていただきました。
沖縄における中小企業の現状と課題というテーマで、まずは、「沖縄型ビジネスモデル構築事業業界動向調査」と「沖縄県買物動向調査」について、説明がありました。
「沖縄型ビジネスモデル構築事業業界動向調査」は、沖縄県特有の課題を抱える業界を調査し、同業界の現状及び課題を明らかにし、今後の方向性を示すための調査で、直近26年度は飲食業界の動向を調査したそうです。
こちら↓に調査報告書があります。第5章に経営モデル・成長モデルの展開に際しての具体的着眼点や方策が記載されています。
http://www.pref.okinawa.jp/site/shoko/keiei/kinyu/kakusyutyousajigyou.html
沖縄県の飲食業の動向として、1500億円の市場規模であること、開業率・廃業率とも全産業に比較して高く、全国と比較しても高いとのことでした。
黒字店舗、赤字店舗、地元需要対応型店舗、観光需要対応型店舗、営業年数3年未満店舗のそれぞれの経営特性を示し、黒字店舗の経営特性を「飲食業の経営モデル」としているそうです。
「沖縄県買物動向調査」は、県内各地域の消費の動向を調査したもので、地元購買率や他市町村からの吸引状況等を明らかにしたものだそうです。調査によると、買物店舗は大型ショッピングセンター、買物場所を選ぶ基準は駐車場があること、地元購買率は50%以上だが、町村部の人の買回品(婦人服、紳士服、靴、鞄等いくつかの商店を見て回り、価格、品質、デザインなどを比較・検討してから購入する商品)の地元購買率は低いこと、吸引力指数は北谷町が県内トップだが、低下が著しいなどが分かりました。
その後、「廃業率抑制のためにできること」というテーマで、全国と比較して高い廃業率の沖縄県で、事業者を支援する立場の人間として、この問題の解決方法について、グループディスカッションを行いました。
学生からは、「黒字と赤字の企業を比較や大成功した企業とそうでない企業との比較をするよりも、モデルとなるよう黒字化している中でも少しだけ黒字化している成長モデルを比較する」、「開業した後もフォローアップが出来るような開業相談室を作る」などの意見がでました。
文責:地域連携推進課 宜志富知恵子