【講義】7/19 第14回サービス産業基礎概論
2016.07.20
第14回サービス産業基礎概論 担当:宮里大八
外部講師:株式会社レキオスホールディングス 代表取締役社長 宜保文雄氏
今回は、株式会社レキオスホールディングス 宜保社長をお招きし、産業別サービス産業の現状と課題(不動産関連産業)についてお話いただきました。
1.不動産を知る
不動産には、土地・建物・住居系(戸建・集合住宅)・商業系(店舗・事務所・宿泊施設等)・事業系(メガソーラー)などがあり、社会インフラの基盤となっており、不動産はすべての産業、みんなの生活に関わっているということでした。
2.不動産業の種類
不動産取引業と不動産賃貸業・管理業とに分かれており、本土では、どちらかだけを行っている会社が多いが、沖縄では両方扱っているそうです。
3.不動産業界の課題
高齢化・建物の老朽化・市街地の衰退・土地利用の非効率・自然災害による被害などの課題があり、
・高齢化による独居老人や孤独死の増加、昭和30~40年代に都市化したところは老朽化が目立つ
・建物が老朽化しても、家主の高齢化により建て直し費用が出せない、住人も高齢化しており他の物件が借りられないなどの理由により建て直しが進まない
・同じ敷地内に別の親族が相続した建物がある場合など、建て直しが家主の一存で決められない
などの事例があるそうです。
4.起業と目的
宜保社長ご自身の経験から、高齢者や母子家庭などでは、金銭的な理由、保証人がたてられないなどの理由で、部屋を貸してもらえないことが多く、嫌な思いをする人がいなくなるように、誰もが安心して生活できるようにとの思いから、19歳で県内初の家賃保証会社を設立したということでした。
「あったらいいな」を未来を見据えて具現化すると、未常識が常識になるそうで、この30年間で、貸す側の不安解消と借りる側の安心のために、24時間有人対応ホットラインや少額短期保険会社を作り、低所得者層の教育格差や情報格差をなくすため、レキオスBBやレキモを設立されたそうです。
5.目的型経営
レキオスホールディングスには、負のスパイラルを解消し、困っている人の助けになる!
住みよい社会を作る!という目的があり、展開する事業の分野がバラバラなのも、その解決に必要なものを事業としているからということでした。
経営=手段(道具)であり、目的にこだわるからこそ、業種業態にはこだわらないのだそうです。
学生にも、これから就職活動の際、業種で選ぶと失敗する、将来に向けて、目的をしっかりもつことが大切という、熱いメッセージもいただきました。
グループディスカッションは、「レキオスって何屋さん?」というテーマで、
学生からは、
・なんでも屋さん
・未来をつくる会社
・社会的弱者の救済屋さん
・オールラウンドカンパニー
・あったらいいなを実現するサービス屋さん
・社会貢献屋さん
・パイオニ屋さん
・正義の味方屋さん
などの意見がありました。
文責:観光産業科学部 宜志富知恵子