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琉球大学

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【講義】7/14 第14回宿泊サービス概論

2016.07.15

第14回宿泊サービス概論 担当:平野典男
外部講師:百名伽藍オーナー兼総支配人 渕辺美紀氏

今回は、百名伽藍オーナー兼総支配人 渕辺美紀氏をお招きし、百名伽藍のサービス経営についてお話いただきました。

まず、サービス業に携わるならば、前提として、「人間が好きであること」が理論ではなく、感性の問題として必要になってくるという素質のお話から始まりました。

1.観光地の魅力
街の作り方としては、ラスベガス、バルセロナの自利利他な街づくりが沖縄にも取り入れられる。
ラスベガスもバルセロナも国際通りと同じ長さの通りがあり、ホテルを利用するお客様だけを囲い込み提供するのではなく、通りを歩く人にも無料で提供し、魅力を点ではなく、面としてつくることが大切。

2.なぜ、沖縄に百名伽藍をつくったか
「沖縄の文化を広く深く正しく世界に発信する」という理念がある。
沖縄はアジアの国々にとっては、日本の入口でもある。
百名という地は聖地の1つであった。

3.独自コンセプトの構築
リゾートとはRe Sort、つまり一度自分を無にして仕切り直すと捉えており、究極のリラクゼーションを提供したいということで、禅を取りいれた。
全国の禅の施設を視察し、空気感を学んだ。
百名伽藍には自動ドアがない。機能性価値より感性的価値を追求した。
表はアナログで、裏側は超デジタルで、タブレットで予約状況、売上、決裁などすべてができるようになっている。
ブランドとは、品質の高さ、他にない特徴を持つということから、百名伽藍をブランドとして作り上げた。

4.設計のこだわり
周囲の雰囲気を壊さないよう、ビルではないホテルを建てた。
波の音を聞いてもらうため、低層になっている。
琉球石灰、チャーギ、月桃和紙などを取り入れるなど素材にもこだわった。
(地域に根付くには半径5キロ圏内のものを使うと地域に融合される)
コンセプトはぶれたらいけない。統一感を損なわないようにするため、一人で設計から備品調達まで行った。

5.経営シミュレーション
部屋数や単価は一度決めると変更ができないため、研究し尽くして20室前後がいいということで現在17室。
料金は、シーズン料金なし。常に同じ魅力を提供する。
顧客ターゲットも設定。全部を取ろうとすると中途半端になるため、コンセプトに共感してくれる人とした。
広告宣伝費をかけずにPR。取材や口コミで広がった。

6.百名伽藍の人材育成
CS(Customer Satisfaction)からCD(Customer Delighted)の時代へ。期待通りのこ
とをするのがCS。期待以上のことをすると感動しCDとなる。
お客様の希望に沿うためにはマニュアル通りにいかない対応が求められるので、マニュアルはない。
マニュアルには記載できない、各人の工夫がある。工夫をしないと成長がうまれない。

最高のおもてなしを提供するための、多くのこだわりと、柔軟な人材育成、そして、裏側での高度なIT化などの努力と工夫を学びました。

最後に、
「努力をしても報われないこともあるが、努力をしないと成功はない。」というメッセージをいただきました。

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文責:観光産業科学部 宜志富知恵子

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