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琉球大学

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【講義】5/30 第8回飲食ビジネス概論

2016.05.31

第8回 飲食ビジネス概論  担当:上地恵龍

今回は、「デフレ時代における飲食ビジネス事例研究①」と題し、
「俺の株式会社」を取り上げました。

まず、飲食業のビジネスモデル4種類を紹介しました。
①低単価・回転型→客単価が低く、お客様の滞在時間が短い(テイクアウトなど)
②低単価・滞在型→客単価が低く、お客様の滞在時間が長い(喫茶店など)
③高単価・回転型→客単価が高く、お客様の滞在時間が短い
④高単価・滞在型→客単価が高く、お客様の滞在時間が長い(高級レストランなど)

③が最も儲かるモデルで、通常は①か④のどちらかを目指し、その方針から外れないように経営をしていくことが大切とのこと。
「俺の株式会社」は③の高単価・回転型の店舗を経営しており、その経営の特徴について説明がありました。

俺の株式会社とは、俺の○○(フレンチ、イタリアン、焼き肉、おでん、スパニッシュなど31店舗)を経営する飲食店で、立席をメインとして集客率を高め、高原価でも回転率をあげ、利益を生み出すというビジネスモデルを確立した企業とのことです。

「料理がまずければ、お客さんは来ない。原材料価格をどんどんあげて、おいしければ、行列が長くなる。原価をケチったり、シェフが手抜きをすると、行列が短くなる。」という社長の考え方により、以下の経営特徴があるそうです。

経営特徴(俺のフレンチの例)
・ミシュランの星を持つ超高級レストランの元総料理長を引き抜いている
・高級食材を使用した本格フレンチ料理をリーズナブルな価格で提供
・メニューの中には原価率100%をはるかに超えているものがある
・「原価も人件費も気にしない」という社長の考え方

これにより、お客様はコスパがいいなどの理由から満足をし、スタッフは、インセンティブやシェフのやりがいなどから満足をし、経営側は、利益があがり地域貢献につながると、三者が勝ち組の状態になっているとのこと。

さらに、「持続的発展を遂げるため」に、以下の経営戦略を立てています。
・コラボによる新事業戦略
→機内食(俺の機内食for resort)やコンビニ(男性をターゲットにしたデザート 俺のシリーズ)とコラボ
→自社ブランドをコラボ(俺のフレンチ・イタリアン)

・厨房の作業効率化
→オープンキッチンにし、そのための設備投資を行う

・店舗展開における人材育成・活用
→個別のプロ養成プログラムにより、調理師学校の卒業生を大量に採用し、わずか2年で育て上げる(回転率が高いので1日に何度も作れ、技術の上達も早い)

予約がとりにくく、行列ができるお店だそうですが、エリアマーケティングにより、「ドミナント戦略」を実施。狭い地域にいくつも店舗を出すことで、競合の出店意欲を抑え、来店頻度が増加、チェーン認知度、物流効率、広告効率も向上するのだそうです。

コンビニで、「俺のシリーズ」のデザートを見かけた時に、その大きさと、明らかに男性をターゲットにしているパッケージに、スイーツ男子という単語もでてきている昨今、これは流行るだろうと思ってましたが、こんなにも攻めの戦略で利益をだす企業だったのですね。

 

文責:地域連携推進課 宜志富知恵子

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