【講義】6/20 第11回飲食ビジネス概論
2016.06.21
第11回 飲食ビジネス概論 担当:上地恵龍
外部講師:株式会社JCC 代表取締役社長 渕辺俊紀氏
今回は、株式会社JCC 渕辺俊紀社長をお招きし、沖縄における飲食ビジネスの展開事例①ということで、JCCの事業展開などについてお話いただきました。
まず、外食産業市場について、ピークの1997年と比較し、市場規模は、コンビニや弁当屋などの進出により縮小中、店舗数も、97年に87万軒だったのが、2014年は65万7千軒と減少、これは、毎日1軒新しい店ができ、2軒つぶれていることになるのだそうです。
現状、厳しい市場であることに間違いはなく、200万もあれば開業できてしまうという、参入障壁が低いことも原因の一つということでした。実際、JCCも、右肩上がりの成果を残してはいるものの、店舗数でいうと、2005年27店舗→2016年は12店舗となっているそうです。
この厳しい市場を、どう生き抜くいていくかということを考えた時、強靭なエンジンが必要で、JCCは「沖縄の文化を広く、深く、正しく、全世界へ発信してまいります。」という理念に基づき、外食、健康食宅配、ホテル、ブライダル、コンテンツ事業、食品製造販売などを展開しているということでした。
受信→いいものをとりこむ→さらに強くして発信を繰り返し、成長してきたそうで、戦術はその時々に応じて変化するが、戦略は常に変わらず、沖縄の文化を発信し続けるというところにあるそうです。
JCCは、「データとイメージに乖離があればあるほどビジネスチャンス」と考えているそうで、その実例として、龍潭や百名伽藍を作るときに、人のイメージと、データにどれだけの乖離があったかをお話いただきました。
沖縄の文化を発信するということでは、コンテンツ事業として、「絵で解る琉球王国 歴史と人物」という書籍を出版、学校では習わないけど、沖縄県民なら知っておくべき、琉球王国について記載されているそうです。
今や10年ひと昔ではなく、1年ひと昔というほど流れが速く、ITやAIの進化も著しいことを念頭に、沖縄はアジアの築地になる可能性があると考えており、体験型店舗の舵を切り始めたり、沖縄にくる外国人観光客は、「沖縄にくる」という人もいれば、「日本にくる」という人もいるということで、和食や和琉料理に力をいれたりと、JCCも進化をしていくようです。
来週も渕辺社長にお越しいただきます。
文責:地域連携推進課 宜志富知恵子