【講義】6/21 第10回サービス産業基礎概論
2016.06.22
第10回サービス産業基礎概論 担当:宮里大八
外部講師:沖縄県商工労働部アジア経済戦略課 主査 金城達雄氏
今回は、産業別サービス産業の現状と課題(国際物流ハブ関連産業)について、沖縄県商工労働部アジア経済戦略課 金城主査にお話いただきました。
講義に先立ち、学生へ、「これからは外国人と勝負をする時代。語学を含め、うちなーんちゅも国際的になるべき!」というメッセージをいただきました。
講義は
・沖縄の地理的優位性
・沖縄国際物流ハブの経緯
・ANA沖縄貨物ハブの運航スケジュール
・那覇空港の国内路線数と国際路線数
・沖縄国際物流ハブの主な特徴
・「沖縄国際航空物流ハブ活用推進事業」支援メニュー例
・航空コンテナベース確保事業実施状況
・沖縄県の国際物流拠点構想
・国の成長戦略
・全国特産品のアジア展開イメージ図
・他県の活用事例(静岡・三重)
・流通加工拠点の取り組み事例
・商流構築サポートの必要性
について説明がありました。
ANAは深夜便を利用し、全国から貨物を沖縄で集荷し、翌日には東京・大阪や全国の主要都市、そしてアジア諸国へ到着をする高速物流を実 現していること。
沖縄国際物流ハブは24時間体制で稼働、ドアtoドアの小口配送も可能ということ。
輸出量は香港が1位で、これは国内に出すのと同じような条件で輸出できるからということ。
ヤマト運輸のパーツセンター、ストックセンターにより、沖縄に在庫をしておき、必要に応じてすぐに出荷できるようになったということ。
アジア路線のない空港やそもそも空港がない都道府県と提携して、沖縄を拠点にアジアへ特産品を輸出することができ、それにより生鮮食品も新鮮なまま届けられるようになったこと。
商流の構築のために、沖縄大貿易会を開催していること。
などが分かりました。
その後、金城さんが、昨年まで上海に駐在していたことから、中国の観光市場、物産市場の概況、福建省の取り組みなどの解説もありました。
グループディスカッションは、「中国人に県産品を買ってもらうには何をしたらよいか」というテーマで、
学生からは、
・中国人が爆買いをするドラッグストアなどに県産品コーナーを作る
・クルーズ船のセンターに県産品を置く
・クルーズ船が寄港した際のツアーの食事を県産品にし、まずは知ってもらう
・パッケージを中国人の好みにする
・中国人はインターネットで情報を仕入れる人が多いので、SNSを利用して、県産品を紹介する
・中国人はレンタカーを借りられないので、公共交通機関に広告やクーポンを置く
・免税店で県産品を売る
・クルーズ船のツアーに、ショッピングモールだけでなく道の駅をいれ、中国語対応ができる人も置く
・県産品パンフレットを中国語表記する
・おまけをつける
・中国人に人気の芸能人に、県産品のPRをしてもらう
・沖縄と他県の違いを知ってもらい、「日本にくる」という感覚で沖縄に来た人に、違いを知ってもらう
などのアイデアがでました。
また、中国人の留学生からは、
琉球文化は中国文化と似ているので、中国にもある、中国でも買える、という物は買わない。たとえば、首里城は中国風なので行かないが、きれいな海は中国にはないので行く
という意見もでました。
文責:地域連携推進課 宜志富知恵子